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新入社員はなるべく早くその会社のメンバーと仲良くなり、仕事の進め方やルールを理解することを望まれます。
新入社員が会社に“適応”し、組織への定着・戦力化を促進するためのプロセスは、最近、オンボーディングと呼ばれています。
オンボーディングがうまくいかないと早期離職の可能性が高まります。
会社にとって、せっかく採用した人材が辞めてしまうことは大きな損失です。社員自身のキャリアにとっても好ましくはないでしょう。
そこで、本コラムでは、オンボーディングをうまく進めるために、会社がするべき内容を解説します。
新入社員が自身のパフォーマンスの出来を把握し、新しい職場のやり方に合わせて
調整するためには、上司だけでなく、同僚や先輩など周囲からのフィードバックが大切です。
また、フィードバックには、他者との会話を通じて新入社員の仕事や自分自身について
知ってもらうことで、良好な人間関係を形成する効果もあります。
ただし、フィードバックを求めることに気が引ける人もいるはずです。
そのような場合、個人面談の時間を設けることを提案しましょう。
例えば、入社後半年までは2週間に1度、15分から30分程度の面談時間を設定してもらいます。
定期的な面談を予定に組み込めば、自然とフィードバックすることができます。
新入社員が早く会社に慣れるためには、上司と良好な関係を構築することが効果的であり、そのためにはコミュニケーションが大事です。
しかし、実際は「上司が話している時間の方が長い」や「上司が自分の個性や事情を理解してくれていない」といった声をよく聞きます。
新入社員は不安の中で仕事を進めます。
上司は多忙な中でも、新入社員が仕事の進め方が分からないとき、悩みが発生したとき、又は質問が浮かんだときなど、小さなことでも相談できる関係にあることが大切です。
そのためには、上司は新入社員のニーズを理解していることを示しつつ、いつも味方であることを伝えなければなりません。
上司にとって新入社員の仕事がうまくいくことを期待して働きかけることが、関係を構築する上で重要となります。
オンボーディングを円滑に行うためには、新入社員自身が業務に関わる情報を収集しに行く努力も求められます。
業務を行っていると、自然と分からないことが出てきます。
そのようなときに、「後で聞こう」と思っても、多くの場合、そのことを忘れてしまいます。
そこで分からないことが出てきたときに、質問をメモするノートを作り、常に持ち歩くように促します。
質問ノートがあれば、周囲と話をするタイミングにノートを開いて質問ができます。 人の顔を見て質問を思い出すことは難しいものですが、ノートがあれば、 質問は行いやすくなります。
また、誰が何に詳しいかを共有することも有効です。
例えば、「先輩Aさんは過去の案件情報に詳しい」、「Bさんは社内手続に精通している」と
いった情報は、聞きたいことが出てきたときに参考になります。
最後に、受け入れる職場のメンバーの協力が必要です。
それは非常にシンプルで、新入社員に対して「やって良いよ」と伝えることです。
「そんなことは当たり前だろう」と思われるかもしれません。
ところが、実際には、新入社員という新参者が自分から周囲に働きかけるには勇気が必要です。
だからこそ、背中を押す一言が欲しいのです。
今回は、オンボーディングを促すために会社がすべきことを取り上げました。
実践できそうなものから取り組んでみてください。