ユニーク中小企業のすすめ vol.3
中小企業こそ目指すべきは“アート”。
製品づくりから、作品づくりへ！
―― これから、「考える」機会をたくさん持つ必要がある技術者たち。最後に生き残る技術者はアートを知っている！？モリタク大胆発言の真意とは！？
マニュアル、OJTでは伝えられないものがある
経営者から理念だけ示されて権限委譲された社員たちは、とりあえずアタフタ…日々の仕事にどう向き合ってゆけばいいのでしょうか。モノづくり中小企業で競争力のあるところは、フレキシブルな生産対応力、蓄積した特殊技術のどちらかを持っていると言われています。「だったら、ウチの強みをみんなで共有だ！」と意気込み、OJT、Off-JTを行って実践的に熟練から若手への技能・技術伝承を図ったり、マニュアル化することで暗黙知を形式知にし、共有を図る企業が増えています。しかしそこには大きな落とし穴が！実はそのかなりの部分、人工知能とロボットが受け継げるんです！！コントロールがきかないもの、コンピュータに対応できないもの。それを、私は「アート」だと考えています。
集積の経済を生かす手もある
イタリアの服飾メーカーでは、ボタンつけや染めなどの感性を求められる部分は、人が行っていますが、自動倉庫システムなど感性に関わらない部分はどんどん機械化しているそうです。そうした観点から、日本と一番異なるのが、最後の検査工程です。イタリアでは、検査の最後には製品を実際に着てしまう！できたてホヤホヤの服のシルエットが美しければ晴れて合格！とされ出荷されるそうです。実は、この部分こそ、伝承しなければならない「アート」なのです。
日本、こと「モノづくり王国」といわれる愛知県では、イタリアの製造現場から学ぶことが多いと思います。でも、ひとつ面白い取り組みを知りました。それは、「愛知ブランド企業認定」です。
日本、こと「モノづくり王国」といわれる愛知県では、イタリアの製造現場から学ぶことが多いと思います。でも、ひとつ面白い取り組みを知りました。それは、「愛知ブランド企業認定」です。
独自の強み（コア・コンピタンス）を持つ企業を認定し、ポータルサイトでは「ナンバーワン」「日本初」など、キーワード別に認定企業検索ができる。こうした集積のメリットを生かせば、いろんな得意技を持った企業がタッグを組んでプロジェクトを行うなど、効率的に経済活動を行うことができると思います。
若い世代のプロデュース力に期待
製品づくりから作品づくりへ―― きっとこれから、技術を踏まえた遊び心が、モノづくりの現場をより自由で、明るい環境に変えていくでしょう。きちんとした技術基盤のある愛知県が、これからいかにワイワイ遊ぶか、世界が注目しています。そして経営者には、いかにして、その権限を与えるかが求められているのだと思います。
愛知ブランド企業
「モノづくり王国」愛知県の県内製造業の実力を広く国内外にアピールし、愛知のモノづくりを世界的ブランドへと展開するため、県内の優れたモノづくり企業を「愛知ブランド企業」として認定しています。
http://www.aichi-brand.jp/
「モノづくり王国」愛知県の県内製造業の実力を広く国内外にアピールし、愛知のモノづくりを世界的ブランドへと展開するため、県内の優れたモノづくり企業を「愛知ブランド企業」として認定しています。
http://www.aichi-brand.jp/