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あいちの職業訓練最前線 ―中小企業の成長力を上げる人材育成事例紹介―

会社概要
Company Data
最新技術獲得
~作業の自動化を進めながら、技術獲得の魅力を浸透~

1928年設立。センタードリルを初めて国産化した老舗の切削工具製造業。2009年には社屋を移転。20年以上前からヨーロッパから最新鋭の工作機械を導入し、精度の高い製品検査、データ解析にも意欲的。同時に、初代から使用してきた汎用工作機械を使ったレクチャーを行い、若手社員の仕事のやりがいを創出していく。

株式会社イワタツール

愛知県名古屋市守山区花咲台2丁目901番1 テクノヒル名古屋E-3
TEL:052-739-1080
FAX:052-739-1084
http://www.iwatatool.co.jp/


代表取締役社長 岩田 昌尚氏

あいちの
職業訓練
最前線

vol.06

高性能設備が動く「理屈」を伝えるため、
汎用工作機械の作業機会を提供。

センタードリルと特殊工具に特化。
最先端技術でメディア出演歴も

―小径の切削工具に特化したモノづくりでオンリーワンを目指すイワタツール。設計開発の現場では徹底したコンピュータ化・効率化を進めています。人材育成の面では、技とそれを見極める“眼”を養うためにどんな取り組みをしているか取材しました。

谷口
「創業82年のベンチャー企業」と謳っていらっしゃいますね。若手の社員が多いのでしょうか。

岩田
はい、2009年に名古屋市熱田区から守山区の研究開発型企業団地「テクノヒル名古屋」に移転してからは、社内の雰囲気がガラリと明るくなりました。

谷口
エントランスが印象的ですね。入ってすぐがガラス張りで工場内部が見渡せるようになっています。最新鋭の設備が整然と配置されていましたね。また、それとは対照的に初代から使用されてきた汎用工作機械も展示されていました。

「玄関には今は使われなくなった古い機械が展示されている。」



岩田
これからの時代は職人の感覚的な技をいかに解析し、数値化していくかが問われていると思います。ですからIT化や設備投資には重点を置いています。また、そうした先端技術を試す場として同業他社とチームを組んでテレビ番組に出演し、開発した最新鋭のドリルで“絶対に穴があかない”といわれる金属に穴をあけることができました。

「TV番組で実際に使用されたドリル」


技術の基盤を理解していなければ、
IT化していく製造現場でとり残される



谷口
「製造業の人材育成=昔からの職人の技術伝承」と捉えがちですが、新しい技術に対する理解を深めることも非常に大切なことですね。

岩田
いま、競争力を高めるために効率化を意識し、IT化を進める工場は圧倒的に多いですし、若い人たちもそういう環境の方が働く意欲が湧くと思います。


谷口
なるほど。しかし、誰かがパラメータを決めれば簡単に生産できるような先端技術のもとでは、昔のように手を動かしてやっとの思いでモノを生み出す感動が生まれないでしょうし、完成品への興味も持てない。だから、モノづくりの現場から若手が離れているという見方もありますよね。

岩田
確かにその通りです。これからは、技術革新を更に進めていきます。その過程では、様々な課題に出合うと思います。そうしたときに、基盤となる技術力や技術の原理に関する知識が必要です。逆に、それがなければ、革新の波に乗ることはできない。イワタツールでは、新卒向けに、私や、数人の熟練OB職人やパートナー企業の技術者で汎用工作機械の操作指導に当たっています。レクチャーを行うことで、自分の仕事の意義を再認識してほしいと思っています。

「工場を案内してくださる岩田氏、IT化を進めるも基盤となる技術力は大切にしたいと語る」


開かれた研修施設「オープンガレージ」で
大学生や地域住民にモノづくりの魅力を発信していく



谷口
モノづくりの本当の楽しさを伝えたいと考える社長の情熱が、職場を盛り上げているのでしょうね。

岩田
子供の頃、実家の周囲にも金属加工工場がたくさんありました。学校の帰りに金属の切れ端を集めて遊んだり、つくっているものをのぞき見たりしました。今はそういう環境が少ないからこそ、オープンにモノづくりの魅力を発信する場をつくっていきたいと思います。

谷口
「テクノヒル名古屋」は様々な技術を持った中小企業群ですから、このネットワークを活用してできるプロジェクトもありますよね。

岩田
汎用工作機械のプロフェッショナルが多数所属している他社と共同で製造体制をつくることもあります。また、2016年夏のオープンを目指し、社内の敷地に「オープンガレージ(仮称)」という技術伝承の場を建設中です。金属加工や制御関連の技術力を持つ4社くらいで運営していく予定です。S社内新人や代理店の研修の他大学生のインターンシップのために施設を活用してもらったり、2階は交流スペースにしようと検討しているところです。

谷口
なるほど、このようなパブリックスペースをつくることで高校生、大学生とも接点がつくりやすく、イワタツールへの採用につながるというメリットもありますね。

岩田
はい。会社としては、ニッチなモノづくりをしながらも、オープンにモノづくりの魅力を伝え、まずモノづくりに興味が持てる人材を育てていきたいと思っています。
谷口センセイの対談後レビュー
Review
プロセス・イノベーション
モノづくりの喜びを追求した人材育成方針。
職場がIT化しても社長の人情教育は続く。
イワタツールは職人の技(暗黙知)を自動機に置き換えるデータ化(形式知)を進めてきたプロセスが特徴的でした。しかし、その根底には初代から積み上げてきたイワタツールの「財産」とも言うべき切削・研削加工技術がある。今もその職人技への敬意を忘れず、それを超える先端技術を駆使した仕事をするという気概も感じられました。「オープンガレージ」も、自社を育ててくれた名古屋という地域への還元であり、革新を支える構想だと感じました。