就活の“見えない”不安を取り除くには、何をすべきか。
社会で活躍する先輩に就活のホンネを、ぶつけてみました。
ホンネ会議 メンバーのご紹介
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- 学生
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松浦実咲さん
愛知淑徳大学
グローバル
コミュニケーション学部
2年
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- 先輩
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安田雄美さん
株式会社ダイセキ
名古屋事業所 管理課
愛知淑徳大学卒業
(入社6年目)
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- 企業
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大原慎吾さん
株式会社ダイセキ
企画管理本部
人事部人事企画課
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- 聞き手
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星野 宏
キャリアコンサルタント
- 株式会社ダイセキ
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本社は名古屋市港区。1945年創業。
資源循環型社会の構築に向けて、油、廃水、汚泥などのリサイクル資源・産業廃棄物処理、環境メンテナンス工事・防災、環境分析・研究などの事業を展開している。
- 星野
- 「働き方改革」や「就活ルールの廃止」など、企業・学生とも、気になる話題を多く耳にします。そこで今日は、企業、学生・先輩学生それぞれから見た、就活の“ホンネ”を聞いてみたいと思います。どうぞ、よろしくお願いします!
- 松浦
- 社会の先輩方から、いろいろなお話を伺うことができればと思います!
- 安田
- 先輩らしく、後輩の背中を押せるよう、がんばります!
- 大原
- どうぞ、よろしくお願いします!
こんな学生に読んでほしい記事です!
- いよいよ就活。でも正直、何から始めるべきか、分からない…
- 今まさに就活中。でも、自分のやりたい道に迷っている…
就活へ向けたホンネ
何が不安かも分からないのが就活前…。
「やりたい仕事」と、「行きたい企業」。
就活前編
何が不安かも分からないのが就活前…。
今でしかできないことを、先輩に教えてほしい!
- 松浦
- 私は現在、大学2年生で、この春から、いよいよ就活がスタートしますが、正直、何が不安かも分かっていない程、今から不安でいっぱいです…。
- 安田
- 大丈夫!それが普通ですし、もちろん、私も不安でしたよ。
社会人になるって、多くの場合が、「初めて人に評価される」って事ですよね。
履歴書を書く授業があり、人にアピールできるものが少ないことに、初めて気がついたんです。そこで、「何かしなきゃ…」と思い、私は、ボランティア活動からスタートしました。
- 松浦
- 私も今、ボランティア活動をしています。
- 安田
- 正解!就活が、どう進むか分からないのは、とても不安…。
履歴書って、自身が今、持っているものの、棚おろし作業でもあるんです。
自分だけ取り残される不安を取り除くため、ボランティアでも、ガイダンスでも、「何か得るぞ!」って意欲で、積極的に参加しなきゃ!
- 松浦
- 私は、インターンシップにも、幾つか申し込んでみました!
- 安田
- とても良いと思います!
私も、今思えば、インターンシップの面接さえも、就活へ向けた訓練になりました。
- 松浦
- 学生にとって、社会との接点は、極々限られますからね!
- 大原
- 正体の分からない不安って、実は一番の不安なんですよね。
でも、学生の皆さんの就活は、そうした不安に向き合い、成長する姿を、私たち企業が実感できる機会でもあるんです。
受け身にならず、積極的・主体的に動いてほしいですね。就活は、社会へ出るための訓練!
- 星野
- 不安を取り除くには「行動あるのみ!」ってことですね!
ところで、松浦さんは、現在2年生。
次は、経験を経た安田さんから見て、就活前こそやるべきことも聞いてみたいと思います。
「やりたい仕事」と、「行きたい企業」。
果たして、どちらが先?
- 松浦
- 先ほど、インターンシップのお話をしましたが、同じ職場体験なら、自身が進みたい分野を選択したいと考えています。
安田さんは、いつ頃「行きたい企業」を意識されましたか?
- 安田
- 私は、「どうしても行きたい企業」が、なかなか見つからず、今思えば、条件ばかりに目がいっていました。通勤アクセス・休日・育休…。「行きたい企業」よりも、やりたい仕事=事務職かな…と。(笑)
営業や総合職に比べ、事務職は求人情報が少なく、何度も悩みました。
- 松浦
- 私は、やりたい仕事=「役に立ちたいこと」かも…。
漠然と、海外から日本に来た人の役に立ちたいと考えています。
- 安田
- 就活が、思うように行かないと、「本当に就職が決まるの?」と、何度も何度も、不安になります。でも、実際に私も、長く続けられる仕事に出会えました。
「絶対にこれ!」という意思よりも、「長く続ける」や「誰かの役に立つ」など“軸”程度の方が、良いのでは?…と、私は思います。
- 大原
- 「やりたいこと」を、今決める必要はないと、私も思いますよ!
やりたいことが強すぎて、就職後、かえって苦労する人も、少なくありません。無理に決めなくても、いろいろ活動していく中で、芽生えてくる事もきっとあると思います。
- 星野
- “走りながら、考える”ですね。「どうしよう…」と立ち止まっているだけでは、不安は大きくなるばかりですもんね!
~キャリアコーディネータより~
就活に限らず、初めては、分からないことばかり。
- 学内ガイダンスに出席
- ボランティアに参加
- 先輩に話を聞きに行く
- インターンシップに参加する
…など、まずは何からでもいいから、今の自分にできることから始めよう!
就活は
「はたらく」
と向き合う
最初のステップ!
「はたらく」
と向き合う
最初のステップ!
就活中のホンネ
今、すべきこと、次に取り組むべきこと。
自分の特徴は?自分の強みは?
就活中編
今、すべきこと、次に取り組むべきこと。
優先順位は、どうやってつける?
- 松浦
- 就活が始まると、やるべき事が、
たくさんあって大変そう…。
ちゃんと、自分で把握していけるか?も、
大きな不安です。
- 安田
- 私は、この手帳に書き出し、
説明会、試験、面接など色分けをしてましたよ。
- 松浦
- すごい!予定がぎっしり!
シールで色分けしてあり、毎日の予定が、
とても分かりやすい!
- 安田
- そう。何からやるか優先順位を付け、“見える化”することが重要!
それでも、筆記試験対策は、もっと早くからやっておけば…と、今でも思います。
- 松浦
- 私も、準備が得意ではないので、帰りに早速、対策に本を買って帰ろうと思います!
- 大原
- 筆記試験の勉強も大事ですが、対策ばかりに時間を使わないように!
“自分自身を知る”という、基本的なことにも、しっかり時間を使ってほしい!
- 星野
- そうですね。筆記試験だけが選考ではないですからね。
では、その「自分を知る」ことについても、次に伺ってみましょう。
自分の特徴は?自分の強みは?
効果的な自身の客観視方法とは?
- 松浦
- 大学のガイダンスで、“自分の強み” “自分の特徴” といったアドバイスを、よく受けます。
安田さんは、どうやって“自分の強み”を見つけましたか?
- 安田
- 一人で考えていても、よく分からないですよね!自分より秀でた人が周りにいると、「自分なんて大したことない…」って、思っちゃいますしね…。
- 松浦
- とても、よく分かります…。そんな時はどうしたんですか?
- 安田
- 周りの友達や、キャリアセンターの方の意見を参考にしましたね。
- 松浦
- 加えて、自分の強みを、うまく人に伝えられるか…?という“ホンネ”も…。
履歴書の書き方も、やはり重要でしょうか?
- 安田
- 面接に至るまでは、履歴書が唯一の自己PR手段ですからね。
私の場合、受ける企業ごとに、 志望動機や自己PRを変えました。
全部で、20社分くらいは書いたかな…。
- 大原
- 採用では、入社後、この会社に合うかどうか?を、しっかり見ています。だから、学生さんには、他人と比べないでほしいですね!
他の人がどんな強みを持っていようと、自分なりの良さに自信を持ってほしい。
会社には、強みの異なるいろいろな人がいてほしいので、バランスよく採用していますから!
- 星野
- 誰のための就職か?をしっかり考えることが大切ですね。自分の特徴と、応募する会社とのつながりを考えてみると、履歴書の書き方も、自然と、その会社用になるというわけですね!
~キャリアコーディネータより~
自分の良し悪しを考えるよりも…
- 何を考え
- どんな想いを持ち
- どんなことを意識して
- どんな行動を取っているか?
ありのままの自分を表現することが、自分を活かせる仕事との出会いにつながります!
自分が
どんな人間か?
客観的に
見てみましょう!
どんな人間か?
客観的に
見てみましょう!
入社後のホンネ
与えられる業務。目の前の仕事。
職場の人間関係、
入社後編
与えられる業務。目の前の仕事。
その意味とは、何?
- 松浦
- 就職した後の業務についても、お聞かせください。入社した際、安田さんは、どのようなお仕事を任されましたか?
- 安田
- 最初の仕事が、ハンコ押し一週間!
もちろん、大事なお仕事であることは分かっていましたが、「私は、これでお給料をもらっていいのだろうか…」と、すごく不安になりました。(笑)
- 松浦
- (笑)
- 安田
- でも、1年もたたず、その業務は外れてしまい…。会社から、「この仕事に向いていない」って言われているようで、それからの方が、むしろ不安でした。
- 松浦
- 私も、自分のことを想像すると、不安になります…。
その不安は、どのように解消されたのでしょうか?
- 安田
- 次に任された仕事をしっかり覚え、責任感を持てたことですね。
周りから聞かれたことを、自分で答えられるようになったりとか。
後で人事に聞いたら、「彼女なら、他の部署でもやっていける」というのが異動理由と聞き、随分ほっとしたのを覚えています!
- 大原
- 今の“ホンネ”を聞き、1つ1つの仕事の与え方とその説明は、とても大事だな…と、私たちも、勉強になりましたね。
若い世代は、目的意識が高く、ナットク感を持って働こうという人が、多いですからね。
- 星野
- 与えられた仕事に、どんな意味があるのか?理解して働くことが、イキイキと働けるかにつながるということですね!
では、安田さんにとっての「働き方」について、最後触れてみたいと思います。
職場の人間関係、
仕事の楽しみ、どうつくる?
- 松浦
- 上司の方も、おみえになるので、少し聞きづらいのですが…。
普段、仕事の“ストレス”は、どうされていますか?
- 安田
- 事務職って、部署の垣根を超え連携する職種なんですね。
だから、私も飲み会に誘ってほしい!
ドラマとかみたいに、いろいろな部署の方とも、広くつながりたい!
- 松浦
- 仕事以外の場だから、いろいろな相談もしやすいかも!
- 安田
- そうそう!
仕事以外でも、コミュニケーションをとっておいた方が、業務も潤滑に進むんです。
相手のことをよく知っていた方が、絶対に仕事もしやすい!
- 大原
- 確かに、仕事以外のつながりは、とても大事!
会社にいる限り、一緒に働く仲間との関係は、ずっと続くので、プライベートなつながりも、とても大切ですよね。
- 星野
- 会社は「チーム」なので、お互いの関係性も仕事に影響してくるということですね。
人間関係がいい方が、仕事も楽しくなる。特に、ここ愛知には、多くの中小企業があります。お互いに顔が見える距離感で働けるのが、中小企業の魅力でもありますからね!
~キャリアコーディネータより~
仕事の目的や人間関係は、働いていくモチベーションに大きく影響します。
- 仕事の目的を、自分が決めること
- 自分がやっていることの意味を考える
- 自分なりの仕事の楽しみを見つける
- 職場の人間関係を自分から創り出す
自ら考え行動することで、仕事はどれだけでも楽しいものに変わっていきます!
大切なのは
「自分で」という
積極姿勢!
「自分で」という
積極姿勢!