インターンシップとは?
- 見るだけの「職場見学」ではなく、やってみる「就業体験」である。
- 内容も期間も様々であるため、参加前に目的を明確にすることが必要。
- 終了後は必ず振り返りを行い、学びや気づき、課題を整理して次につなげる。
インターンシップを知る!
インターンシップは、単なる“職場体験”ではない!
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インターンシップは、職場見学ではありません。ただ見てくるのではなく、実際に仕事を体験します。その体験を通じて、自分の職業適性や将来設計を考えていくことがインターンシップです。
近年は、インターンシップを実施する団体が増え、その種類も多様化しています。期間は短いもので1日、長いと半年以上かけて実施するプログラムもあります。内容は、全体の5割弱が業務体験型、3割がプロジェクト型、2割が業務同行型、残りの数パーセントが講義形式などの内容になっています。
※文部科学省:「インターンシップ推進のための課題及び具体的効果・有用性に関する調査研究」
- 業務体験型
- 実際に簡単な業務を体験できます。例えば接客業では、実際に店頭でお客さんを接客したり、商品陳列を手伝うなど、職場の雰囲気を感じることができます。
- 業務体験型のインターンシップ事例を見る
- プロジェクト型
- グループごとに業務を疑似体験したり、話し合った結果を発表し合うなど、ディスカッションやプレゼンの練習ができます。就活本番の対策にもなります。
- プロジェクト型のインターンシップ事例を見る
これらの他にも多様なインターンシップがあります。調べてみよう!
意欲を明確にする!
「目的をもって参加」しないともったいない!
インターンシップに参加する際は、必ず自分が「何を目的」にするのか明確にして参加しましょう。例えば、仕事の内容を理解することや、自分の適性を知るのであれば、業務体験型や業務同行型。自身の能力向上や、より実践的な体験がしたい方はプロジェクト型など、自分の目的に合わせて選択できるようになってきました。
だからこそ、なぜ自分がインターンシップに参加するのかを事前に明確にしておかないと、ただ「参加しただけ」になってしまいかねません。受入先も、参加学生自身も、貴重な時間と労力を使います。一つでも多くの学びを得られるように、自分が何のために参加するのかをしっかりと考えて、参加するプログラムを選びましょう。
今後の会社選びに活かす!
インターンシップ終了後は“振り返り”の作業を!
参加後は、インターンシップ体験の振り返りをします。例えば、どれだけ美味しい料理の説明を聞いたとしても、実際に食べて初めて、自分が感じる味を知ることができます。仕事も同じように、実際に体験して、自分が何を感じたのかを知ることで、自分の適性や興味関心がわかってきます。
つまり、インターンシップは、単に仕事の理解ができるだけでなく、自分自身の理解を深めることができます。そのためにも、インターンシップ終了後は、しっかりと時間をかけて、その体験を振り返りましょう。どんな学びがあったでしょうか、どんなことを感じたでしょうか。今の自分に何が足りていて何が足りなかったでしょうか。
この整理を今後の大学生活へつなげることで、社会人生活を意識した視点で大学の学びや活動を行うことができるようになります。また、自分が学んでいることが、社会にどうつながっているのかを意識できるようになり、働くことへのモチベーションを上げる効果も期待できます。
インターンシップは、社会を知る第一歩!
このように、インターンシップは、社会人経験がない学生にとって、社会の一員として働くということを知る最初の入り口。有意義な時間にするかどうかは、参加時の姿勢や態度はもちろんですが、事前の準備と事後の振り返りも重要な要素です。つまりは、自分次第で、どれだけでも自分を成長させることが可能なのです。
事前と終了後の作業を頭に入れておこう!
- インターンシップ事前チェックリスト
- 自分が何のために参加するかを具体的に答えることができる
- 参加先のプログラムが、どのような学生を対象にしているのか把握している
- 参加するまでのプロセスや必要な書類等の提出期限を把握している
- 参加するプログラムの内容(自分が何をするか)を理解している
- 参加当日の集合時間、場所、持ち物を確認している
- インターンシップ終了後チェックリスト
- インターンシップで学んだこと、気づいたことを整理した
- プログラムを体験して、自分が感じたことを整理した
- 自分自身の特徴や興味関心、やる気ポイントを整理した
- 体験した仕事に必要な能力や姿勢、社会における役割を考えた
- 今後の学生生活で自分が何にどのように取り組むか、目標を設定した
- 【執筆】
- キャリアサポートオフィスprocess
代表 星野 宏氏
大学時代は音響を専攻し、バンドのレコーディングやイベントの企画、PAから演出・運営を学ぶ。
卒業後は、メーカーで生産管理・物流管理の仕事を経験後、物流業界の人事に転職。社内の安全衛生管理や労務管理、採用管理を行う。
2012年に独立。人間関係形成を目的とし、官公庁や企業、教育機関、民間団体などで、メンタルヘルスやハラスメント、コミュニケーションをテーマに研修を担当。
2016年4月から、文部科学省事業「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業」(通称 COC+)の就業支援コーディネータとして、日本福祉大学で勤務。大学生向けのインターンシップやキャリア形成企画立案、学生と地域とのコーディネートを行い、2017年4月からは、同大学でキャリア開発の講義も担当している。