vol.6
ヒトもモノも世の中には様々。
障害はあるけれども、社内外のみんなと一緒に元気に楽しく働く人もいます!
そんな先輩社員の仕事をレポートします。
今回の取材協力 平下塗装株式会社
- 事業内容
- 陳列棚板・格子ネット・柱等の金属製品の自動化粉体塗装
- 会社の強み
- 長尺物の塗装可能な大きな窯を持ち、2基の色替えブースによって、スピーディーな塗装が可能です。
ここに注目! 「お仕事の魅力」
- 生まれつき障害はあるものの、毎日、元気に働く鷲見さん
- 総務作業は伝票や製品確認などは細かくて根気が必要な作業が続く
- 業務以外にも働く“みんなのためにできること”を行う鷲見さんの原動力とは?
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毎日、忙しくても、業務は確実に!
朝の重要な作業はタイムカードチェックで、出勤者の確認を行うことです。社員で一人重度の知的障害者の子が、タイムカードを打つ事をしないで仕事を始めてしまうので、出社しているかどうかを確認して打刻がなければ出社した時間をタイムカードに記入します。
次に伝票等の整理、入力作業をします。始業から1時間ほどたつと、現場から出来上がった商品が並びだすため、品物のチェックに入ります。入荷した製品の数が正しいかどうかのチェックを終えると2便目の出荷に備え伝票を発行します。 -
毎日、忙しくても、業務は確実に!
午後からも出来上がりの製品確認と伝票発行を行い、最後の出荷伝票を作成して業務を終了します。取引の会社ごとに15日・20日・末日と締めが違いますが、忘れずに行い請求書を発行します。その他、臨時休業・臨時出勤のお知らせや給料明細等の配布などさまざまな作業をこなします。月に一度、鉄工団地協同組合内の資源ゴミが出せる日は、ためてあった資源ゴミを分別して出します。現場が忙しく手が足りない時は、助っ人として現場作業もこなしますよ。
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電話は苦手!でもできるように
一番苦手な仕事は電話に出る事です。それは吃音の病気があるからです。でも、何度か出るようになって『平下です』と言えるようになりました。そして、自分からお客様に電話をして、伝票の間違いなど再発行手続きのやりとりも出来るようにもなりました。
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みんなが気持ちよく仕事するために
朝、出社してすぐに事務所内の清掃に入ります。床を掃いて、クリーナーを吹き付けてのモップ掛け、玄関マットの交換、台所のシンク内磨き・お茶碗洗い、棚の拭き掃除と一連の流れを行います。基本的に清掃はメンドイと思っているので、たまに手を抜く時もありますが・・・ほぼ、完璧です。
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お昼ごはん“楽しみ”なので間違えられません
午前中にお弁当屋さんから、当日の人数の確認電話が入るので、朝の時点でタイムカードにて確認した人数を、大盛と小盛と分けて注文します。 昼休憩は、トラックが午後便として出発してからなので、いつも決まった時間ではありません。休憩を終えると、食堂の机を拭き、社員全員の食べ終わったお弁当の使い捨て容器をお弁当屋さんに返却するため、ゴミ箱に収容します。
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みんなと一緒、それが大切
お客様の中には『すみちゃん元気?』と声掛けをしてくれる方もいるのがとっても嬉しいこと。たまには、気持ちの整理がつかず大声を張り上げ、暴れる時もありますが、みんなが寛容な心で受け止め、能力を最大限に引き出してこれからも働きます。
従業員の7割を障害者が占める同社。みんなで仕事を支え合う社内の雰囲気は、ただただ明るい。
「障害は個性」と捉え、彼らの長所を伸ばす仕事を行う同社の姿勢は、希薄になりつつある人間同士の大切さを気づかせてくれる。
創業から50年以上。大型什器から棚板・ネットをはじめ、4mもの長尺物の柱まで金属製品の粉体塗装を行う技術は、障害の有無など感じさせない確かな技術が製品に注がれている。